皆さんこんにちは。最近ドッジボールする夢を見た田中です。
ただ、ボールじゃなくて寿司のシャリの方を投げるタイプのドッジシャリで、両チームとも1名ずつの勝負の終盤、私が投げたシャリを相手がキャッチしたんですが、米粒を落としたので「はい、アウト〜〜〜〜米粒もシャリの一部だからアウト〜〜〜〜」と米粒を刺しながら高らかに宣言し、勝利。その日のお昼は現実世界でお寿司を食べに行きました。
そんな「夢」というある意味仮想世界の話はさておき。
前回、前々回に引き続き2020年度の新卒社員として入社しVRエンジニアとして活躍する大和田氏に、1年働いてみてどうだったか話を聞いてきました。
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もくじ
■大和田 航志氏 プロフィール
某高専の総合工学システム学科卒。ネクストシステムでは一番のヤング。
ヘッドマウントディスプレイ(以下、HMD)を個人的に3台所持しており、家の回線は10Gbpsを契約している強者。
Q1:学生時代にやっていた研究は?
僕は高専出身なので大学ではないんですが、存在しないものを見えるようにしたり、小さいものを見えるようにしたり、大きいものを見えるようにしたりする可視化研究室に在籍していました。その一環でVRの開発を研究してVRに興味を持ったんですよ。
卒業研究の内容は結構実践的で、企業さんから来た依頼を共同研究として開発してました。今仕事でやるような受託開発と一緒ですね。具体的には3DCADで3Dモデル化したものをHMD(Oculus Quest)とスマホアプリの両方で同時に確認できるシステムを作ったりしましたね。3DCADって技術者じゃないと使いづらくて確認が難しいので、一般人でももっと簡単に3Dモデルを確認できないか?っていうご相談でした。
4年次の基礎研究では工場用のロボットアームを制御する担当をしてましたよ。ブロックで動かすのではなく、意地でもC言語系で動かしたいっていうちょっと特殊な開発でしたね。この時C++/CLIを少しいじりました。
入社以前はC++系をよく使っていたんですが他の言語(C,C#,Python,Java,HTML)も触りだけやってたり、研究や趣味でUnityも一通りは触っていました。実用レベルでは全くなかったんですが、広く浅くやっていた分色々な言語に手を出しやすくなったと感じてます。おかげで会社の業務でも調べればわかるので、新しいことを任されても苦じゃないです。
Q2:趣味は?
趣味はVRですね。家にあるHMDはOculus Quest、Oculus Quest2と、VALVE INDEXで3台持っています。今愛用しているのは、PCゲームプラットフォーム「Steam」を運営するValveという会社が開発したVALVE INDEXです。
PCVRのHMDを買うなら個人的にはVALVE INDEXをお勧めしたいです。特に気に入っているのは5本の指が認識できるコントローラーですね。Oculus QuestやVIVEは握らないといけませんがVALVE INDEXストラップで手に固定できるので、常に握る必要もなく自然にハンドジェスチャーできますしマウス操作もスムーズです。あとはVIVEほどセンサー感もなくて見た目的にも気に入っています。そしてやはりSTEAMの会社が出しているのでSTEAMのゲームとの互換性がいいですね。PCゲームをやる方には特にお勧めですよ。
僕は基本的にVRChatで遊んでて、VR空間の中でVRChatを始めたばかりの人向けにHow Toを教える学校みたいなコミュニティの運営サイドをやっています。ちゃんと45分間の授業を行っていて、今学校の校舎つくっていますね。
大体毎日3、4時間はVRの中にいて、会社と家合わせて1日10時間くらいUnityを触っているのでその辺は仕事にも役立っていますね。
現実空間ならパーソナルスペースに入られることで、嫌悪感を感じることも多いと思うんですけど、VRだと物理(仮想)的に距離が近くてパーソナルスペースがない(に等しい)から仲良くなる説を推してるんだけどどう思う?
▼VR内でのコミュニケーションイメージ図
▼VR内でのコミュニケーションイメージ図(すぐ食い込みがちver.)
大いにあると思います。年齢、性別の概念がなくなるので。
目から鱗。そっか距離の問題以外にもそういうしがらみからの解放もあるのか。そうなると、リアルアバターじゃないほうがもっと仲良くなれるのかもしれない。
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Q3:ネクストシステムに決めた理由は?
手を動かすのが好きなので、出来れば何を作るか考えるところから全部やりたかったんですよね。ネクストシステムではその辺、実力があれば任せてもらえるということで決めました。
xR系(特にVRやMR)の開発ができる会社に就職したくて「VR 企業」でWeb検索してヒットした会社の1つでしたね。それからホームページやブログを見て教授経由でネクストに問い合わせてもらって会社訪問させてもらいました。
実際に福岡本社を見学させていただき、社長と直接お話しをさせていただいたり、社員の方と交流したり、VRやARで何を作っているのかデモを見せてもらったりして、実際の開発内容や社内の雰囲気を体感できたのは良かったと思います。他社と比較して一番興味のある開発内容だったんです。「僕が作りたかったものがここにある」と思ったので1社目で決まっちゃいましたね。
実際入ってみて、社内のいろんなところで日常的に議論や意見交換がされているのが凄く良いなと感じてます。入社の決め手にもなった部分ですが、明るくフラットな雰囲気なので馴染みやすかったです。会社ってこんなににぎやかなもんなのかと思いました。
会社訪問の時覚えてるよ〜!てっきり学校の授業の一環での会社見学なのかな?と思っていたんだけど、就活でびっくりした記憶が。ちなみにゲーム会社は受けなかったの?
教授経由で問い合わせてもらったので、会社見学だと思われたのかもですね。
ゲーム会社は考えていなかったです。映像や演出よりも、もっと実用的なものを作っている会社に興味があったので。少し前まではガラケーだった人たちが今スマートフォンを持っている感覚で、VRやARが日常的に使われるようになった時に、最初からそこに携わっていたよ!って言えたらいいなと思っています。
ゲーム会社も素敵だと思うけど、VRやARが日常的に使われるような起点になる案件に関わりたかったんだね。そしたら確かにゲーム会社はちょっと方向性違うのかもしれない。大手のベンダー企業は考えなかったの?
大企業に行くと開発に携わるまでが長そうだなと思ったのと、部署が分かれていてどこの部署になるかによってできるとことが大きく変わってきそうだったんですよね。実際ネクストは3ヶ月で実務に入れてよかったです。
Q4:現在の業務内容は?
今はUnityで業務アプリの開発をしています。入社当初から希望していたこともあり、xR開発の案件(ARやVR等)に関わることもありますね。
ただ成果物を作るだけでなく、プログラムの組み方や新しいツールの使い方等を開発しながら知識として身に着けていけるよう意識はしています。
納期はもちろん守る中で、その分業務中の時間を無駄にしないように経験したことは絶対習得するようにしているのですが、それが趣味にも繋がるので仕事が苦にならないです。
ただ僕の場合、開発経験がほぼない状態だったので、イチからシステムを構築して完成までもっていく案件は設計段階で大変と感じることがありましたね。 プログラムって動くだけじゃだめで、やはりメンテナンスしやすいものを作るのが良きエンジニアだと思いますし、今後は全体的に俯瞰して確認できる設計書をつくる練習をしたいと思っています。
ネクストで1年働いてみて、実務レベルのプログラミング(まだまだ勉強中ですが)、Gitでのバージョン管理等は入社後に覚えました。また、案件の問い合わせから見積もり、受注、開発、納品までのすべてのフローに入社初期から関われたので、そのあたりの知識は身についたかなと感じています。
Q5:社内に尊敬する人はいる?
やっぱり松村さんですね。メンターだったということや同じ案件に当たりやすいというのもありますが、初心者目線で優しく色々教えていただきました。また同じような界隈(VR等)にいる方なので話が合いやすい印象です。
実は業務外でもVR空間内でお会いしています。福岡XR部というコミュニティで月1~2回オンラインMTGが開かれているのですが、その際にVR空間内で仮想的に顔を合わせることがありますね。
Q6:今後の展望は?
もっと開発力を上げて、xR系の案件を増やしていきたいです。また最先端のAIを扱う企業にいるので、xRにAIを取り入れた新たな技術開発に取り組んでみたいですね。
あとNeosVRをもっと扱えるようになりたいですね。NeosVRではVR内でビジュアルプログラミングができるなど、VR界隈では今一番VR技術が進んでいるコミュニティなんです。VR内でプログラミングして、VR内で確認みたいな共同作業が簡単にできる未来の開発の世界なんですよね。スマートフォンのOSもプログラミングできたりとかもします。
チェコのSolirax社によって開発されたソーシャルVRプラットフォーム。VR空間内で直接クリエイティブができ、リアルタイムで共同作業も可能。
Q7:在学中にやっておけばよかったことは?
意外とあんまりないですね。
しておけばよかったな、というかやってきたことが正しかったなっていう答え合わせになっています。会社に入って学んだことも多いので変な覚え方をせず実務レベルで綺麗に覚えられたのも良かったです。
強いていうならオブジェクト指向をもう少し詳しく知っていれば良かったと思います。
あと、バージョン管理はUnityやるのに必須じゃないかっていうくらい便利だったのにプログラミング系の学科じゃなかったので、あんまり情報が入ってこなかったんですよね。どういう言語で作っているかによるんですがロボットの制御側とソフトウェア開発は全くちがうんですよ。この辺りは勉強しておくと役立つかと思います。
プログラミングもできるのに越したことはないんですが、今興味あることに全力で取り組んでいくことをお勧めします。
Q8:ネクストシステムにあってそうな人は?
あくまで自分の担当業務内での感想ですが、こんなものがあったらいいなっていうアイデアをプログラムで形にすることが好きであればきっと向いていると思います。
作りたいアイディアがお客さん側にあって、実現方法を考えるのが自分は好きなんで苦ではないんですが、決められた仕事だけやりたい、っていう人には向いていないかもしれませんね。
あとは新しいものを作るのが楽しいと思える人ですかね。xR系の技術が好きだったり、その開発に強い興味がある人(現在の松村さんみたいな)と一緒に仕事できると嬉しいです。
xR系の開発に携わりたいと思う人は、プログラミング以上に現状のxR技術を知ること、例えばVRChatやClusterといった複数のソーシャルVRSNSに入ってみたり最新のARアプリを試してみたりなどが大事かなと思いますね。
プログラムについては1つメインで簡単なシステムを作る程度の知識を身につけつつ、他の色んな言語の触りだけでも見ておくと、さまざまな案件に対応できると思います。
おすすめはC#やJavaです。
まとめ
趣味と仕事の全てを無駄にしないことで二倍速くらいで能力がめきめき開花していっていそうな大和田氏。これからも頑張って欲しいですね!
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