みなさまこんにちは。ネクストシステム広報担当の田中です。
2018年2月発売なので結構前になりますが、安価なモーションキャプチャで話題の『PERCEPTION NEURON 2.0』を会社で購入しました。
せっかくなので本記事では、評価検証がてらお試しした時の感想をご紹介させていただこうかなと思います。
もくじ
PERCEPTION NEURON2.0とは?
PERCEPTION NEURON 2.0は、人間の動きを全身で検出可能なモーションキャプチャデバイスです。腕の動きや体全体の運動だけでなく指先の動作まで検出可能です。
ジャイロスコープ、加速度計、磁力計を備えたIMU(慣性計測装置)内蔵の“NEURON(ニューロン)”という小型センサーを基礎に作られています。
NEURONセンサーで取得した情報は、1個から32個まで全て同時処理の上ハブで統合し、Wi-FiやUSBケーブルを経由してパソコンに接続します。
電源はUSBを使用しているとのこと。(Wi-Fiの場合は市販のモバイルバッテリーを使用)
■参考サイト
見た目はコンパクト
注文すると下図のようなハードケースに入れられて届きました。
大きさはざっくりですが、21.5×27×14.5。
iPhoneXと比べるとこの通り。
開けるとこの通り。
中に入ってるのはこんな感じです。
【内容物】
- NEURON 32個
- USBケーブル 2本
- デュアルポゴピンケーブル/プロップケーブル
- ボディストラップ
- レッグストラップ(左右)
- グローブ(左右)/フルグローブ(左右)
- ハブ
- クイックスタートガイド
- リファレンスカード/保証書
基本スペックと購入できる場所
基本スペックはこんな感じ。
NEURONセンサー
- サイズ 約12.5mm×13.1mm×4.3mm
- ダイナミックレンジ 360deg
- 加速度計範囲 ±16g /±8g adaptive
- ジャイロスコープ範囲 ±2,000dps
- 解像度 0.02deg
ハブ
- サイズ 約59mm×41mm×23mm
- NEURONセンサー最大接続数 32
- 出力 USD2.0、WI-Fi、microSDカード
- 最大出力レート 60fps(32NEURON)、120fps(17NEURON)
- 通信 USB接続またはWi-Fi
- 電源 外付けUSBバッテリー5V/2A(別売)
フルグローブと専用ソフトウェアの「AXIS Neuron Pro」が同梱されて、税込209,800円で以下のサイトから購入できます。
装着には平均30分ほど時間がかかる
各パーツごとに装着する部位が描かれているものの、装着には初めてで45分、2回目で30分ほどかかりました。
コードがあってごちゃごちゃしがちなので、胴体部分のバンドをつけるのが最初は結構戸惑うかもです。
スムーズに行けばもう少し早くなるとは思いますが、
・バンドを装着
・NEURONを各部位に装着
・バンドを連結
という工程があるため、早くて15分くらいはかかりそうです。
Perception Neuron 2.0装着してみました。 pic.twitter.com/TXBYLxryHc
— NEXT-SYSTEM(AR/AI/VR) (@NEXT_SYSTEM_Co) 2018年10月1日
上記スネの装着バンド向き(NEURONが入ってる箇所)が、正面ではなく側面についてるのですが、正しくは正面なのでお間違えなく。太ももは側面です。
装着感としてはシステム全体でも300gに満たないというだけあって、体につけてしまえばほとんど重さは感じません。
ただ少し際どい位置にバンドをつける必要があるので、敬遠してしまう人もいるかもしれません。
また、以前のバージョンは会社で購入していないので評価できませんが、
ボディストラップの上半身と下半身セパレート化されたり、下図の滑り止めがついたりと主に装着感がUPしているようです。センサー自体は変わっていないそう。
バンドがずれると、せっかくキャリブレーションして合わせたのがズレますもんね。
装着の安定感は確かに大事です。
ちなみに社員で偶然にもZOZOスーツを持ってきている人がいたので、
ZOZOスーツとPERCEPTION NEUON 2.0を合わせたら未来感があってかっこいいのでは?
と思い立ち合わせてみたところ、こうなりました。
・・・?
PERCEPTION NEURON 2.0の気配が消えた・・・だと??
思った以上にZOZOスーツの癖が強くてPERCEPTION NEURON2.0が見えませんでした。
というわけでPERCEPTION NEURON 2.0とZOZOスーツの併用はあまりオススメしません。
PERCEPTION NEURON 2.0を使ってみたデモ動画
前置きが長くなりましたが、お待たせしました。
以前会社でリリースした52ChatのアバターをPERCEPTION NEURON2.0で動かしてみました。
NEURON 2.0(@noitomocap)が届いたので装備して、#52Chat のアバターを動かしてみました。
せっかくですしカワイイポーズをアバターにさせたかったんですが、
2時間練習した後に踊らされたダンスがこちらです。#NEURON #Fortnite pic.twitter.com/M78rB7ruri— NEXT-SYSTEM(AR/AI/VR) (@NEXT_SYSTEM_Co) 2018年7月6日
やはり装着型なのでキャリブレーションできていればリアルタイムで滑らかに動かすことができました。
ただ、時間が経つとどんどんズレていってしまうので、毎度キャリブレーションをするのが大変かも。(5分に1回くらいの頻度でした)
試した弊社エンジニアのレビューはこちら。
相対的なlocalRotationを利用してアバターを動かすデバイス。
感想を一言でいうと『ガジェットマニアのコレクション』。プライベートなど軽く試すには面白いガジェットですね。
めちゃくちゃ高度な技術で動いているというわけでなく、ジャイロセンサー + usb hub + wifiという比較的単純な作り。localRotationはズレやすいのできっちりモーショントラッキングをしたい場合は別のデバイスをオススメします。
映画撮影や、アニメの作画、音楽イベントのステージの演出など、しっかりリアルタイムでモーショントラッキングをしたい!
というときは、こちらより高額になりますが別のモーショントラッキングを購入する方が良いようです。
ちょっとしたモーションの撮影だったら便利かもしれませんね。
WEBカメラ×AI(DeepLearning)で骨格を検出する『VisionPose(ビジョンポーズ)』
ちなみにちょっと宣伝ですが、
弊社ではWEBカメラとAI(DeepLearning)を使って人間の骨格を検出するシステム『VisionPose(ビジョンポーズ)』を現在開発しています。
実は、『VisionPose』でモーションキャプチャ的な使い方も可能です。
ユーザーインターフェース(UI)としての利用だけでなく、スポーツや医療(ヘルスケア・リハビリ)分野などの動作解析や、バーチャルYouTuberなどのアバターを動かすということにも利用できます。
DeepLearning系の骨格検出システムは、今後MMDや、バーチャルYouTuberなど3DCGのアバターを動かすための1つの手段になるかもしれません。
動画では試しに『VisionPose』を使って検出した数値を3Dキャラクターに反映させてみました。
まだリグや回転の調整をしっかり設定してないため、あまり自然な動きとは言えないですが、今後更新していく予定なのでどのように成長するかお楽しみに。
VisionPoseの詳細はこちらからどうぞ。
まとめ
PERCEPTION NEURON 2.0を使ってみて、
しっかりモーションキャプチャしたい方は、別のモーショントラッキングを検討した方が良いと感じましたが、ちょっとしたアニメーションを作成するくらいでしたら便利かもしれないですね。
また、Pro版も発売されてます。
しかし今の所日本では発売されていないようですので、海外から直輸入するしかないようです。価格は公式によると4,499.99USD(約50万円)のところ3,999.99USD(約45万円)にお値下げされてます。
Pro版というだけあって、無線になったり精度が上がったりと良くなっているそうなので、ご興味ある方は調べてみてください。
以上、PERCEPTION NEURON 2.0を試してみたレビューでした。
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